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作品紹介 「いいね」  作者 柊

故郷を離れて生活してる大学生のお話をご紹介

kakuyomu.jp

 

 田舎から離れて大学へ通っている”かー子”を見る私視点の短編。

 反対されて実家を離れたかー子は、帰省を戸惑っている様子。「私」が出した、母から送られてきたクッキーを見て「いいね」とつぶやく。

 

 私も実家から離れて大学へ通い、そして今も離れて暮らしています。かー子のように事情は無いけれど、帰省しなければならない理由がないとなかなか帰省しません。

 

 この作品では、「会いたい人が居るなら、多少事情があっても帰省したほうがいいよ」と「私」が語りかけてきます。ああ、確かに、家族だけでなく友人も居るから、帰省する理由など彼らに会いたいという気持ちがあればそれでいいんだな。そう感じました。

 

 わだかまりから帰省せずにいたかー子の「いいね」に込められてる気持ちは、何でしょう?

 実家との繋がりが途切れているかー子の「私」への羨望?

 それとも、また別の理由があるのか?

 作品内では、羨望だろうと受け取れます。

 

 しかし、遠く離れた故郷への思いは、読者毎にいろんなものがあるから、「いいね」は別の意味を感じさせるかもしれない。ここでは書きませんが、私がそうだったから。

 

 3000字ちょっとの短編ですが、帰省する意味、家族との繋がりを考えさせられる作品です。